富士山のすきな少女


   富士山のすきな少女5


突然、目の前に富士山があらわれ
ました。
二人が「あっ」と声をあげた時、
富士山の真上で、一すじの光がぴ
かっと光りました。



みている間に、一すじ・二すじ・
三すじと、黄金色の光のすじが増
えていきます。
そして、最後に大きな黄金色の太
陽が顔をだしました。



「みてごらん、かな。太陽が…黄金
色の太陽が…富士山の真上から…
富士山の真上からのぼってくるよ。
なんて美しい太陽だろう。
ダイヤモンドみたいだね」
おじいさんの声はうわずっていました。



湖面をみると、富士山と黄金色の太
陽が、さかさに映っています。
その時、うす青色の富士山が「ぱっ」
と、あざやかな桃色に変わりました。
そして、桜の花の良い香りが、ぷーん
としてきました。


              つづく



     昨日の分はこちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090804#p1



     初めて読んでくださったかたへ



     富士山のすきな少女1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090801#p1