瑠璃寺の青獅子


   瑠璃寺の青獅子2


比叡山の僧が、なぜこの地に寺
をつくったのでしょう」
すると、和尚が話を始めました。



「信州を訪れた観誉僧都が、仁王
山の間の洞(あいのほら)を歩い
ていると、木々の間から、夢にみ
薬師如来があらわれたそうじゃ」
薬師如来が?」



「そう、まばゆいばかりの薬師如
来が、木々の間からすぅーとあら
われたそうじゃ。
その神々しい姿をみて、観誉僧都
は感激されてのぅ。
それで、この地に寺を建てたとい
われている」



男は、和尚の話を、興味深げに聞
いています。
「それはそうと、そなたはいった
い何者じゃ」
「わしかね。わしは、京の仏師じゃ」


           つづく



     昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091106#p1



童話「瑠璃寺の青獅子」は、
信州高森町にある瑠璃寺に伝わっ
ている「青獅子」の話をヒントに
して、みほようこが書いたもの。


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りゅうの俳句1584

・この次を おかえりなさい 手長なり


・この山で お願いすなる 手長かな


・湖に していいました 氷なり


・この家が お願いすれば 童話なり


・この山は 心配したり 名前なり