童話「かきつばたになった少女」


童話「かきつばたになった少女」は、諏訪の霧
ケ峰高原に伝わっている「かきつばた」という
話をヒントにして、みほようこが書いた民話風
の物語。



童話「かきつばたになった少女」は、今年の秋
http://www.choeisha.com/
から発行されるみほようこの童話集「ライオン
めざめる」に収録されます。



「風の神様からのおくりもの」シリーズ4。
今、本を製作中。
九月までには本ができる予定。


 
    童話「かきつばたになった少女」より
    一部を紹介します。


「かきつばたさんはまぶしい位美しい。それに
心のやさしい人だ。おらはかきつばたさんのよ
うな美しい人を、今までみたことがない」
「そんな・・・」
「うそだと思うなら、その沼の水面に、自分の
顔をうつしてごらん」



かきつばたは水辺に行き、自分の顔を水面にう
つしました。
すると、水面にはかわいい顔がうつっています。
「あら、ほんとうにかわいい顔」
かきつばたは、うっとりしながら、
水面にうつった自分の顔をながめていました。



ところが・・・。
そこへ「ぴゅぅー」と強い風がふいてきました。
鏡のように平らだった水面が、ざわざわと波立ち
ました。
そして、水面にうつったかきつばたの顔も、たち
まちみにくい顔に変わってしまいました。