福寿草になった少女


  福寿草になった少女1


諏訪湖の近くに、守屋山という山があります。
「守屋山には、明神さまが住んでおられる」
といわれています。



山のふもとに、朝日長者とよばれる、大きな
やしきがありました。
長者は、宝がいっぱいつまった、いくつもの
蔵を持っています。



蔵の中には、美しい皿や茶碗、刀や漆器、掛
け軸などが、たくさん入っていました。
しかし、長者にはたった一つないものがあり
ました。
子宝です。



長者夫婦は、人がうらやむほど、仲の良い夫
婦でした。
しかし、なぜかこどもが授かりません。
「明神さま、どうかわしらに元気なこどもを
お授けください」
そういって、二人は、朝晩明神さまに朝晩お
願いしていました。

   
     つづく



童話「福寿草になった少女」は、守屋山の明
神様にまつわる、福寿草と少女の話。
信州諏訪の「風の神様」から聞いたお話。



童話「福寿草になった少女」は、みほようこ
の二冊目の童話集「竜神になった三郎」に収
録されています。



童話集「竜神になった三郎」は、2004年
4月、諏訪大社御柱祭にあわせ「鳥影社」
から発行されました。




http://www.bk1.jp/product/02434727