ふしぎな鈴「あとがき」


   ふしぎな鈴「あとがき」


人はなくなると、その人の魂は、どこへ行
くのでしょうか?



大好きな父がなくなった夜、私は不思議な
体験をしました。
父の魂が、美しい黄金色の鳥にのって、ど
こかへとんでいくのをみました。



神様は「人はなくなっても、その人の魂は、
永遠に生き続けるのだよ」ということを、
父の死を通し、私に教えてくれたのかもし
れません。



幼い時、父は「いなばの白うさぎ」や「や
またのおろち」などの話をしてくれました。
父がなぜ「いなばの白うさぎ」の話をして
くれたのか、こども心にふしぎでした。



父がなくなって半年後、私は夫とともに、諏
訪大社・上社近くの教員住宅に住むことにな
りました。
諏訪大社へお参りして驚いたことは、「いな
ばの白うさぎ」にでてくる明神さまのおとう
さま「大国主命さま」がまつられていたこと
でした。



諏訪には三年間お世話になりました。
その間、明神さまと大国主命さまから、いろ
いろなことを教えていただいたような気がし
ます。



そんなふしぎな縁で、童話集「風の神様から
のおくりもの」「竜神になった三郎」の二冊
の本を、出版させていただきました。



幼い時から、私を大切に育ててくれたおじい
ちゃん・おばあちゃん・そして父に、この本
を捧げたいと思います。
そして、大好きだった三人に、あちらの国で
会えることを信じ、残り少ない日々を大切に
生きていきたいと思います。



この本を作ってくださった鳥影社の百瀬精一
さまはじめスタッフのみなさま、いろいろお
世話になりました。



今回も素敵な挿絵を描いてくださった長野
ひろかず先生、本当に有難うございました。
大勢のみなさまのおかげで、素敵な本ができ
ましたことを、心から感謝しております。


                おわり



ふしぎな鈴」は、みほようこの三冊目の本。


リーン・リーン・リーン…。
500年の時をへて、心やさしい小桜姫と
現代の少女を結ぶ、美しい鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっと教えて
くれたお話。



「ふしぎな鈴」は、2005年9月、
「鳥影社」から発行されました。
挿絵は、長野ひろかず先生。








http://www.bk1.jp/product/02593627