雪んこの舞


    雪んこの舞2


おかあさんは、るみの前で、何度も何
度もおどってみせました。
しかし、目のみえないるみには、どう
やっておどったらいいのか見当もつき
ません。



「るみ、右の手を高くあげ、それから
左の足をあげるのよ」
おかあさんは、るみの手をとって、何
度も教えてくれるのですが、るみには
少しもわかりません。



「るみ、もっと左足を高くあげて」
おかあさんの声で左足をあげると、る
みはバランスをくずし、すってんころ
りんところんでしまいます。
おかあさんにとって、目のみえないる
みに雪の舞を教えることは、想像して
いた以上に大変な仕事でした。


               つづく



童話「雪んこの舞」は、みほようこ
初めての童話集「風の神様からのおく
りもの」に収録されています。



童話集「風の神様からのおくりもの」
は、信州諏訪の「風の神様」から聞い
たお話。







風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




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