黄金色のまゆ玉1
星のきれいな夜でした。
みしっ、みしっ。
ぱりっ。
バリバリッ。
ばしゃっ。
諏訪湖の方から、大きな音が聞こ
えてきました。
「何の音だろう?」
「氷が割れたような音だが」
「だれか湖に落ちたのだろうか」
人々は、驚いて外へとびだしました。
みると、氷の上をだれか歩いていま
す。
「氷の上を歩いている人は、だれだ
ろう?」
つづく
信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。