黄金色のまゆ玉


  黄金色のまゆ玉18


「友だちのこどもが、元気になる
までだよ」
「もし、そのこどもの病気がよく
ならなかったら、どうなるの?」



「もちろん、病気がなおるまで、
まゆ玉をかしてあげるさ」
「そんな・・・。
じゃあ、私との約束は、どうなるの。
私、長い間、黄金色のまゆ玉をか
してもらえると楽しみにして待っ
ていたのよ」



心のやさしい奥さんでしたが、さ
んざん楽しみにして待っていたま
ゆ玉です。
奥さんは虫のいどころが悪かった
のか、すなおになれませんでした。



「私、このやしきを出ていくわ」
「これくらいのことで、出ていか
なくても良いではないか」


              つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090119#p1



信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。



   初めて読んでくださったかたへ


     黄金色のまゆ玉1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090103#p1