風の神様からのおくりもの3
しばらくとんでいくと、下の方で
「ぴかっぴかっ」と、ほたるのよう
に光っている家が一軒ありました。
「どうもあの家らしい」
神様は光っている家をめがけており
ていきました。
「どうか赤ちゃんを…どうか赤ちゃん
を助けてください。お願いします」
「神様、どうか孫を助けてください
ませ」
「この子はおそらく助からないだろう。
たとえ助かったとしても、普通の生活
はできないだろう。かわいそうに…」
「小桜姫さま、小桜姫さま。どうか私を…
どうか私を助けて…」
神様の耳に、いろいろな人の声が聞こ
えてきました。
つづく
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。
心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2001/08
- メディア: 単行本
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