風の神様からのおくりもの


  風の神様からのおくりもの4


「これは大変じゃ。わしの力でも、
この子を助けることができないか
もしれないぞ」
神様は女の子の家のまわりを、ぴゅ
ーぴゅーとまわりながら、一心に女
の子のために祈りました。



しかし女の子はなかなかうぶ声を
あげません。
「だめかもしれんのー」
でも神様は「女の子よ、がんばれよ。
がんばるのじゃ」と、女の子をはげ
ましつづけました。



どの位の時間がすぎたのでしょうか。
神様にも長い時間が過ぎたように感
じました。
「おぎゃー、おぎゃーあ」
女の子のうぶ声が聞こえてきました。
しかし今にも消えてしまいそうな、
かぼそい声でした。


            つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。







心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。


信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。


風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




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