風の神様からのおくりもの


 風の神様からのおくりもの11


風の神様は守屋山でかいこをかっ
ていました。
かいこからは毎年沢山のまゆ玉が
とれました。
真っ白いまゆ玉です。



風の神様が住んでおられる守屋山
には、こんないいつたえがありま
した。



守屋山では四百年に一度、それも
たったひとつだけ、黄金色に輝く
小さなまゆ玉がとれるといわれて
います。



この地方に住んでいる人々の優し
い気持が、黄金色のまゆ玉になる
のだそうです。



風の神様は四百年にひとつだけと
れる黄金色のまゆ玉を、とても大
切にしておりました。
そのまゆ玉はたとえ風の神様がも
うひとつほしいと思っても、なか
なか手にはいらない貴重なまゆ玉
だったのです。


             つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。







心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。


信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。



風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




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