かきつばたになった少女


  かきつばたになった少女2


「なんて美しい少女だろう。
この世にこんな美しい少女がいる
のだね」と。
かきつばたは、姿が美しいだけでな
く、笑顔のすてきな、心のやさしい
少女でした。



かきつばたのそばにいると、どの人
もほっとし、心がなごみました。
そんな少女だったので、神様や女神
さまたちから、「かきつばた、かきつ
ばた」といって、かわいがられてい
ます。



「このあいだ、霧ケ峰へ行ったら、女神
さまのように美しい人たちに出会った。
その中に、とてもかわいい少女がいたよ」
「霧ケ峰へ行くと、かわいい少女に会え
るそうだ。
その少女の名前は、かきつばたというら
しい」
 

             つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090306#p1



「かきつばたになった少女」は、
みほようこの四冊目の童話集・
「ライオンめざめる」に収録さ
れています。


 
童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。






「ライオンめざめる」裏表紙