かきつばたになった少女23
どこからか、かきつばたのやさし
い声が聞こえてきました。
山彦は、かきつばたの花が咲く頃、
八島の湿原へかきつばたに会いに
行きます。
そして、一日中かきつばたと一緒
に過ごすのでした。
かきつばたがなくなってから、ニ
千年の月日がすぎました。
夏になると、八島の湿原には、何
百本ものかきつばたの花が咲きます。
かきつばたがなくなった後、二度
とこんな悲しいできごとがおきな
いように、神様のいいつけで、女
神さまたちは八ヶ岳のふもとの村
を去りました。
そして、女神さまたちはあちらの
国でくらすようになりました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090327#p1
「かきつばたになった少女」は、
霧ケ峰高原の八島湿原に咲いている
かきつばたのお話。
「かきつばたになった少女」は、みほ
ようこの四冊目の童話集「ライオン
めざめる」に、収録されています。
童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。
童話集「ライオンめざめる」
http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html