瑠璃寺の青獅子


   瑠璃寺の青獅子6


「すばらしい獅子頭ができるのを、
楽しみにしていますよ。
来年の春の祭に間にあうように、お
願いします」
和尚は、仏師となのる男に、祭に
使う獅子頭を依頼しました。



男は、獅子頭を彫るために、不動
滝のそばに、小さな小屋を建てま
した。
雨と風がふせげるだけのあばらや
でした。



不動滝は、瑠璃寺から一里ほどは
なれた山の中にあります。
滝のそばには、観誉僧都が建てた
不動明王の石像が立っています。



滝の高さは、約五十メートル。
幅は、約十メートル。
滝の上部には、千畳敷とよばれる
巨大な一枚岩がありました。
晴れた日には、滝に太陽があたり、
虹がかかります。


           つづく



   昨日の分は、こちら


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091110#p1



  初めて読んでくださったかたへ


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童話「瑠璃寺の青獅子」は、
信州高森町にある瑠璃寺に伝わっ
ている「青獅子」の話をヒントに
して、みほようこが書いたもの。


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