瑠璃寺の青獅子16
さわやかな秋になりました。
不動滝のまわりの木々も、赤や黄
色に紅葉しはじめました。
「あの仏師に会ってから、五カ月。
依頼した獅子頭は、どのくらいで
きただろうか」
和尚は、不動滝のそばにある仏師
のあばらやを訪ねました。
小屋の中をのぞいた和尚は、「あっ」
と声をあげました。
そこには、長いひげの男がいました。
男は、いつひげをそったのでしょうか。
黒かった髪も、長くのびたひげも、真
っ白でした。
げっそりとやせた顔。
男は、ちゃんと食事をしているので
しょうか。
和尚は、男が何日も食事をしていな
いのではないかと思いました。
つづく
昨日の分は、こちら
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初めて読んでくださったかたへ
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童話「瑠璃寺の青獅子」は、
信州高森町にある瑠璃寺に伝わっ
ている「青獅子」の話をヒントに
して、みほようこが書いたもの。
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