竜神になった三郎2
「あそこの兄弟は、ほんとに仲が
いいのぅ」
「おらのとこは、朝からけんかば
っかり。
どうして仲良くできないのじゃろ」
三郎の兄弟は、人がうらやむほど
仲の良い兄弟でした。
春になると、三人はつれだって、山
へわらびやたらの芽などを、とりに
行きます。
「三郎や、これがわらびだ。
ほら、ここにもあそこにもあるぞ」
枯れ草の中に、わらびがかわいい芽
をだしています。
三郎は、夢中でわらびをとりました。
「三郎、たらの芽だ。とげがあるから、
気をつけろ」
兄たちは、春の山の幸を、三郎に教え
てくれます。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091207#p1
初めて読んでくださったかたへ
竜神になった三郎1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20091207#p1
童話「竜神になった三郎」は、
みほようこの二冊目の童話集「竜神
になった三郎」に収録されています。
2004年4月、信州の諏訪大社の
「御柱祭」にあわせ、「鳥影社」か
ら発行されました。
信州諏訪の「風の神様」から聞いた話。
- 作者: みほようこ,長野ひろかず
- 出版社/メーカー: 鳥影社
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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今回、「竜神になった三郎」の続編
として、童話集「竜の姿をみた少女」
が、「鳥影社」から発行されます。
12月12日頃、発売の予定。
この本も、ぜひ読んでいただきたいと
思います。