鹿になった観音さま1
信州の伊那谷、三穂の里に、「普
門寺」という寺がありました。
天安元年(857年)に創建され
た、真言宗の寺でした。
寺には、聖徳太子作といわれる「十
一面観音像」があります。
寺がある三穂の里では、「小串柿」
とよばれる柿がたくさんとれました。
その柿は、元旦の「歯がため」の柿
として、時の将軍に毎年献上されま
した。
そのため、「柿の観音さま」として、
伊那谷の人々に親しまれています。
その後。
「普門寺」は、「立石寺」とよばれ
るようになりました。
なぜ「立石寺」とよばれるようにな
ったのでしょうか。
つづく
「鹿になった観音さま」は、信州の
伊那谷の「立石寺」に伝わっている
話をヒントにして、みほようこが書
いた物語。