女神さまからのおくりもの


「女神さまからのおくりもの」は、
信州の佐久にある湖・「白駒の池」に
伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いた物語。




   女神さまからのおくりもの1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20090130#p1



 「女神さまからのおくりもの」より


「清太さーん。さようなら。
私のこと、忘れないでねー」
そうさけんだ時、真っ赤に紅葉した
もみじの葉が、一枚湖に落ちました。
そして、もみじの葉は、湖の中へ静
かに消えていきました。



「きよ。すべての使命を終え、あな
たがこちらの国にもどってくる日を
待っていますよ」
きよは、女神さまの声を聞きながら、
家路につきました。



「きよちゃーん。あの湖はね、白駒
の池っていうんだよ。
きよちゃんが、こちらの国へもどっ
てくる日を、待っているよー。
きよちゃん、元気でくらしてね」
どこからか、清太の声が聞こえてき
ました。