火とぼし山


   火とぼし山17


その後。
二人は、月に何度か会いました。
霧ケ峰高原へ花をみに行った時のこ
とや、幼い日の思い出を、一晩中語
りあかしました。
楽しいひとときでした。



第三章 湖の氷の上を歩く娘


北風が吹く寒い季節になりました。
諏訪湖には、氷がはっています。



今日は、次郎と会う日。
きよは、湖の氷の上を歩いて行こ
うと思いました。
でも、湖の氷は薄く、氷の上にの
ぼると、「みしっ」「ばりっ」と
音がします。


           つづく



    昨日の分は、こちら。



http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100324#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100309#p1



信州の諏訪湖には、「火とぼし山」
という悲しい伝説があります。
「火とぼし山」は、その伝説をヒント
にして、みほようこが書いた物語。