ふしぎな鈴


   ふしぎな鈴4


その頃の鎌倉は、武家やしきが
建ちならぶ、物静かな町でした。
そんなやしきの中でも、大江家
は立派な門がまえの、大きなお
やしきだったのです。


 
姫が生まれた時、庭の桜が美し
く咲いていたので、「小桜」と
名づけられました。



やしきの広い庭には、桜・梅・
椿など、たくさんの木が植えて
あります。
その木へ、いろいろな小鳥がや
ってきます。



梅の花が何輪か咲き始めた春の
ある日。
「ホ…ホ…」
「ケキョ…、…ケキョ」
庭で小鳥が鳴いています。


           つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100612#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627