ふしぎな鈴5
「おとうさま、おとうさまー」
姫が、大声でおとうさんをよん
でいます。
「おとうさま、あの鳥は何とい
う鳥?」
「姫、うぐいすだよ。じきじょう
ずに鳴けるようになるから、そこ
で聞いていてごらん」
おとうさんがいいました。
「ホ…ケキョ、…ケキョ」
「ホーホ…、…ケキョ」
しかし、うぐいすはなかなかうま
く鳴けません。
「うぐいすさん、がんばってぇ」
姫は、心の中でうぐいすをおうえ
んしました。
「ホーホケキョ、ほーほけきょ」
しばらくして、うぐいすはじょう
ずに鳴けるようになりました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100613#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1
「ふしぎな鈴」は、みほようこの
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。
リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。
http://www.bk1.jp/product/02593627