笛の音よ、永久にひびけ9
「さわ、さわー」
「さわ、さわーー」
たくさんのかえでの葉のゆれる
音が、丘にひびきわたりました。
「ばさっ」
「ばさりっ」
じゃまになるといわれた森の木が、
大きな音をたて、つぎつぎに切り
たおされていきました。
「チェーーン」
「チェーーン」
チェーンソーの音でしょうか。
高い音が聞こえたかと思うと、あ
っという間に、森の木がつぎつぎ
に切りたおされていきます。
つづく
前回の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100828#p1
初めて読んでくださったかたへ
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100821#p2
「笛の音よ、永久にひびけ」は、
スキー大会の会場をつくるために
きりたおされた、信州の志賀高原
の樹令200年の楓のお話。
童話「笛の音よ、永久にひびけ」
は、みほようこの四冊目の童話集・
「ライオンめざめる」に収録され
ています。