女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの52


「ゆうすげの花って、すてきね」
清太には、きよが、ゆうすげの精
のように見えました。



おらは、きよちゃんが大好き。
でも、きよちゃんは、庄屋のおじょ
うさま。おらは、庄屋の家の使用人。
どんなにきよちゃんが好きでも、き
よちゃんと結婚することはできない。
清太は、自分の心にそういいきかせ
ました。



「清太。おまえは、きよをあきらめ
ることができるのか」
どこからか、声が聞こえてきました。
清太は、はっとしました。
でも、清太は、自分の気持をきよに
伝えることはできませんでした。



「清太。おまえは、誰に遠慮をして
いるのだ。
庄屋の吉衛門に遠慮をしているのか」
どこからか、また声が聞こえてきま
した。


               つづく



    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101120#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2