女神さまからのおくりもの


女神さまからのおくりもの63


「でも・・・おら・・・いや、私の家
は、貧しい。食べていくのが精一
杯です。
それに、第一、家柄がちがいすぎ
ます。



だから、どんなにおじょうさまが
好きでも、おじょうさまと結婚さ
せてくださいとはいえません。
・・・いや、いってはいけないと
思います」
清太は、自分にいいきかせるよう
に、静かにいいました。



どのくらいの時間がすぎたのでし
ょうか。
清太にも、吉衛門にも、長い時間
がすぎたように感じました。



「清太。おまえは、なにもかもわ
かっているのだね。
清太の家が、わが家と同じくらい
の家柄だったら、どんなにいいだ
ろう。
私は、清太に会った時から、そう
思っていた。


              つづく



    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101201#p1



    初めて読んでくださったかたへ


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