女神さまからのおくりもの74
「庄屋がみたという木は、この木
にちがいない。
じゃあ、湖は、この近くにあるの
だな」
清太は、すこし元気になりました。
モミやツガなどの森をぬけると、目
の前に突然湖があらわれました。
真っ青な美しい湖でした。
「湖だ! やっと湖をみつけたぞー」
清太は、大声でさけびました。
湖のほとりでは、楓やななかまど
の葉が、真っ赤に紅葉しています。
その姿が、湖面にうつっていて、き
れいでした。
「なんて美しい景色だろう。
きよちゃんにみせてあげたいな」
美しい景色をみているうちに、いら
だっていた清太の心は、だんだんに
おだやかになってきました。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101212#p1
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