風の神様からのおくりもの


  風の神様からのおくりもの 6


どのくらいの時間がすぎたのでしょ
うか。
神様にも長い時間が過ぎたように感
じました。



「おぎゃー、おぎゃーあ」
女の子のうぶ声が聞こえてきました。
しかし、今にも消えてしまいそうな、
かぼそい声でした。



「おめでとう。よかった、よかった」
人々の喜びの声が聞こえてきました。
「女の子よ、助かって本当によかった
のー。もうだめかとわしも心配したぞ」
神様は、ほっと胸をなでおろしました。


    つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集「風の
神様からのおくりもの」に収録されて
います。


2001年8月、「鳥影社」から発行







心を病む兄のために、明神さまに
お参りする心優しい少女の話など
4編。
心温まる創作童話。
挿絵は、長野ひろかず先生。



   童話集「風の神様からのおくりもの」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html