風の神様からのおくりもの


 風の神様からのおくりもの 30


「まゆ、おめでとう。 やっと歩け
るようになったね。 本当によかっ
たのー。 わしも毎日まゆのことを
心配していたぞ。



まゆ、やさしいおかあさんのもとに
生まれてよかったのー。 大きくな
ったら、おかあさんのように心のや
さしい人になるのじゃよ」
おごそかだが温かな声が、守屋山の
方から聞こえてきました。



おかあさんにはわかりました。
まゆに黄金色のまゆ玉をくださった
のは、守屋山に住んでおられる風の
神様だったのだと。



       つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集「風の
神様からのおくりもの」に収録されて
います。


2001年8月、「鳥影社」から発行







心を病む兄のために、明神さまに
お参りする心優しい少女の話など
4編。
心温まる創作童話。
挿絵は、長野ひろかず先生。



   童話集「風の神様からのおくりもの」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html