風の神様からのおくりもの


 風の神様からのおくりもの 3


風の神様、お願いです。 どうか
その子を…、どうかその子を助けて
くださいませ」
その声は、小桜姫でした。



「あのおしとやかな小桜姫が、こ
んなにあわてているようでは、よ
ほど急をようするようじゃな」
神様はさっと身支度をすると、
「ぴゅー」と風になり、伊那谷
むかってとんでいきました。



しばらくとんでいくと、下の方で
「ぴかっぴかっ」と、ほたるのよ
うに光っている家が一軒ありま
した。


     つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
諏訪の童話集「風の神様からのおく
りもの「に収録されています。
「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集。



http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu1.html


2001年8月 鳥影社より発行