竜神になった三郎


   竜神になった三郎 6


ななかまどの実が橙色になった、
秋のある日。
三郎は、遠くの町へ用たしにでか
けました。
その町には、大きな美しい湖、諏
訪湖があります。



三郎は、久しぶりに諏訪湖によっ
てみました。
魚でもとっているのでしょうか。
湖には、小さな舟がいくつかうい
ていました。



「なんてきれいだろう」
秋の日をあび、湖はきらっきらっ
と輝いています。
三郎がぼんやり湖をながめている
と、「何をみていらっしゃるの」
後でかわいい声がしました。


        つづく