竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 32


第四章 くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 7


「本物かしら」
姫は、何度も玉の枝をみました。
皇子の歌も、なぜか心にひびき
ません。


「くらもちの皇子は、姫が希望し
た蓬莱の玉の枝を持ってきたので
すよ。姫、もう皇子の申し出をこ
とわることはできません。自宅へ
も寄らず、旅の姿のまま、姫の所
へきたのです。皇子と結婚しなさ
い」
おじいさんがいいました。


      つづく