竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 57


第五章 阿倍の右大臣と火鼠の皮衣 6


でも、安倍さまから預かったお金
では足りず、私が五十両払いまし
た。だから、五十両いただきたい
と思います。船が帰る時、そのお
金を託してください。


お金を払っていただけない場合は、
皮衣を返してくださるようお願い
します」と。


「あと五十両払えば、貴重な皮衣
を手に入れることができる。それ
にしても、よく皮衣をみつくれた
な」といい、安倍は唐の方に向か
って手を合わせました。


     つづく