竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 59


第五章 阿倍の右大臣と火鼠の皮衣 8


安倍は、化粧を丁寧にして、出
かける支度をしました。
かぐや姫の婿として、屋敷に泊
まることになるだろうと思い、
木の枝に歌をつけて持って行き
ました。


 かぎりなき思ひに焼けぬ皮衣
 袂かわきて今日こそは着め


安倍は、火鼠の皮衣を持って、か
ぐや姫の家へ行きました。
おじいさんが、皮衣を受け取り、
かぐや姫にみせました。


      つづく