竹取物語

[童話]竹取物語


   竹取物語 121


第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 2


かぐや姫が、月をみて、物思いにふけ
っているといううわさは、本当か」
使者が聞きました。
すると、おじいさんが、
「今月の十五日に、月の都から、かぐや
姫を迎えにきます。十五日に、月の都の
人たちを捕まえるため、帝の兵士をここ
へ派遣していただけないでしょうか」と、
使者にお願いしました。


使者は御殿に帰り、帝に報告しました。
かぐや姫を、ひとめみただけでも忘れ
ることができないのに、長い間かぐや姫
と暮らした翁は、どんな気持でいるのだ
ろう」と、心配しました。


        つづく