竹取物語 129
第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 10
月の王が、おじいさんに、
「おまえは、未熟者だ。おまえが、つつま
しく真面目に生きていたので、わずかな期
間だけと思い、姫を下界におろしたのじゃ。
おまえは、竹からたくさんの黄金を得て、
大金持ちになった。
姫は、月の都で罪をおかしたので、賤しい
おまえの所に住むようになったのじゃ。姫
の罪の償いの期間が終わったので、姫を迎
えにきた。おまえは、泣き悲しんでいるが、
今更どうすることもできない。早く姫をだ
しなさい」といいました。
つづく