竹取物語

[童話]竹取物語


竹取物語 133


第九章 帝、かぐや姫の昇天を確かめる 14


「さあ、姫。壺に入っている薬を飲みな
さい。穢れた地上の物をたくさん食べた
から、気分が悪いことでしょう」と、薬
を持ち、姫のそばに寄りました。
姫は、その薬を少しなめ、少しだけ薬を
形見として残しておこうと思いました。


姫が、薬を形見の着物に包もうとすると、
天人がとめました。
そして、天の羽衣を取り出し、無理やり
姫に着せようとしました。
「ちょっと待ってください。天の羽衣を
着ると、心が変わってしまいます。ひと
こといっておかなくてはならないことが
あります」


        つづく