竹取物語

[童話]竹取物語


竹取物語 136


第十章 帝、不死の薬を高い山で焼く 1


かぐや姫が、月に帰ってしまった後、おじいさ
んとおばあさんは、毎日泣いています。  
二人がどんなに泣いても、かぐや姫が月から帰
ってくるわけではありません。


二人のことを心配した人たちは、かぐや姫が残
した手紙を読んで聞かせました。
すると、おじいさんが、「これから何をするた
めに、命を大切にしなくてはならないのだ。誰
のために、命を大切にするのだ」といって、薬
も飲みません。
おじいさんは体が弱ってしまい、ずっと寝室で
横になっています。


         つづく