古事記神話「古事記物語」34
天照大御神と須佐之男命 14
「このかたは、どなたかしら」と。
その瞬間、戸の脇に隠れていた天手力男神
(あめのたぢからおのかみ)が、天照大御
神の手をとって、外へ引きだしました。
布刀玉命が、天照大御神の後に注連縄をは
り、「これから中へは入ってはいけません」
といいました。
天照大御神が岩屋からでてきたので、高天
原も葦原中国も、明るくなりました。
長く続いた真っ暗な夜は、こうして終わり
ました。
神々は、このさわぎの原因をつくった須佐
之男命に、たくさんの祓えものを背負わせ、
長いひげを切り、手足の爪をはぎとって追
放しよう・・・と、決めました。
つづく