古事記神話「古事記物語」54
大国主命
赤い猪 4
二人が下界へつくと、大国主命はまっ黒こげ
になって倒れていました。
すでに息はありません。
赤貝は自分の殻をけずり、それを焼いて黒い
粉をつくりました。
蛤は体液を出し、その黒い粉をこねました。
薬ができると、二人は「大国主命が生き返り
ますように」と祈りながら、大国主命の体に
薬をぬりました。
すると・・・。
ふしぎなことに、大国主命の重いやけどがな
おり、元通りの美しい青年に生まれ変わりま
した。
その様子を遠くからみていた八十神たちは、
「生き返ったのか」とくやしがりました。
八十神たちは、大国主命を殺そうと、再び相
談しました。
つづく