古事記神話「古事記物語」86
大国主命
沼河比売 12
「一緒に出雲へいってほしい」と、沼河比売に
お願いしましたが、「出雲へは行きません」と
拒否されてしまいました。
出雲には、須勢理比売(すせりひめ)やイナダ
ヒメなど、おおぜいの妃がいます。
中でも、本妻の須勢理比売のやきもちは有名で
した。
玉造り集団の責任者だった沼河比売は、「越の翡
翠の権利を守らなくては」という気持が強かった
のでしょうか。
大国主命は家来に命じ、沼河比売が寝ている間に
船にのせ、七尾港へ運ばせました。
翌朝、目をさました沼河比売は驚きました。
「なぜ船の上にいるのだろう」と。
つづく