古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」92


大国主命

やきもちをやく須勢理比売 4
 

綾織りの帳がひらりとたれている下で、カラ
ムシの寝具の柔らかな下で、タクの寝具のざ
わざわ鳴る下で、淡雪のような私の白い胸を
やさしくだいてください。 
そして、私の手を枕にして、ゆっくり足をの
ばしておやすみください。
さあ、お酒を飲んでくださいな。


こんな意味の歌を詠むと、二人は杯をかわし、
夫婦のちぎりをかためました。
その後。
大国主命と須勢理比売は、今も出雲の国で仲
良く暮らしています。


         つづく