古事記神話「古事記物語」98
大国主命
国譲り 6
しかし、その鳴女も、天若日子も、天照大御神が
もたせた弓と矢で射殺されてしまったのです。
最後に下界へ降りていったのが、建御雷神(たけ
みかずちのかみ)と天鳥舟神(あめのとりふねの
かみ)。
二神は、出雲のいざさの浜におりました。
二神はとつかの剣(つるぎ)を抜くと、波頭に剣
をさかさまにつきたて、剣の先にあぐらをかき座
りました。
そして、大国主命と直談判しました。
「わしらは、天照大御神のおつかいでここへやっ
てきた。そちが治めている葦原中国は、天照大御
神の御子が治めるべき国である。この国を御子に
譲ってほしい」
つづく