2019-08-26 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 48 第五章 次郎の見合い 10 十日がすぎました。 明神さまは、いつものように、村内のみまわり に行きました。 桑畑を通りかかると、若者が桑の葉をつんでい ました。 「どこの若者だろう」 若者の顔をみた明神さまは、あっと声をあげそ うになりました。 きよの大好きな人、次郎だったからです。 その時。 「次郎さーん。私よー」 どこからか、女の人の声が聞こえてきました。 みると、桑畑の向こうから娘が走ってきました。 つづく