火とぼし山

[童話]火とぼし山


火とぼし山 66


第六章 湖を泳ぐ娘 14


「そんなことをいって、次郎さんは私と会うの
がいやになったんじゃないの」
きよがさみしそうにいいました。
「考えすぎだよ」
「じゃあ、見合いをした人と会うため」
「その人とは会っていない」
次郎が、ぶっきらぼうにいいました。
「なんて冷たいいいかたなのだろう」
きよは、心の中でつぶやきました。


「次郎さんのうそつき」
きよが、強い口調でいいました。
次郎は、はっとしました。


       つづく