2019-09-25 火とぼし山 童話 [童話]火とぼし山 火とぼし山 78 第七章 新しい出発 8 「手長、もうやめよう。こんなことをしていると、 わしらまでうずにまきこまれてしまう」 「あなた。きよのために、もう少しがんばりまし ょう」 「じゃあ、今度はあちら側をさがそう」 「あなた。うずにまきこまれないように、気をつ けてね。それにしても、きよはどこへ行ってしま ったのでしょう。淵の奥深く沈んでしまったのか しら」 手長は、うずの中を、何度もかきまわしました。 しかし、何の手ごたえもありません。 つづく