2020-01-11 赤い夕顔の花 童話 [童話]赤い夕顔の花 赤い夕顔の花 37 お万たちは、近道を歩いて行きました。 すると、向こうから、下条の兵士が二人歩いてきま した。 「おい。今、すれちがった百姓の一家、奥がたと若 君ではないか」 「まさか。奥がたが、あんなうす汚い野良着をきて いるはずがない」 「いや、わからんぞ。変装して、城をぬけだしたの かもしれん」 すれちがった兵士たちの声が聞こえました。 「みつかってしまったかしら」 お万が、心配していいました。 つづく