[童話]風の神様からのおくりもの
風の神様からのおくりもの 7
「そうそう、かんじんなことをいい忘れるところじゃっ
た。実は、わしが大切にしている例のまゆ玉を、女
の子の家においてきたのでそのつもりでな」
「風の神様、例の黄金色のまゆ玉でございますか。
そんな大切なまゆ玉を、あの子に…。風の神様、
本当にあの子がまゆ玉をいただいてよろしいのでし
ょうか」
「いいんじゃよ。あの子が幸せになってくれれば…。
わしは、それでうれしいのじゃ。それより、あの子が
苦しみに負けず、自分の使命をまっとうしてくれる
といいがのー」
風の神様が縁側においてきたまゆ玉は、どうも普
通のまゆ玉ではないようです。
つづく
「風の神様からのおくりもの」は、みほようこの
初めての童話集「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html
童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。