明神さまの姿をみた少女

[童話]明神さまの姿をみた少女


明神さまの姿をみた少女 12


こういうと、明神さまは「ぴゅー」と風になって、い
つも住んでおられる社の方にむかってとんでい
きました。


「ぴゅー」というここちよい風で、少女ははっとわ
れにかえりました。
松虫草の花が風でかすかにゆれています。
何千匹といた赤いくじゃくちょうは、どこへいって
しまったのでしょうか。
あちこちさがしましたが、一匹もいません。
明神さまの所へ案内してくれた小鹿も、どこにも
いませんでした。

   
        つづく





「明神さまの姿をみた少女」は、みほようこ
初めての童話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html


童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。