[童話]雪んこの舞
雪んこの舞 9
その結果、何度も下界におりる練習をしなくては
だめだということになりました。
空の国では十ニ月に二回、一月に入ると一週間
も続けて、舞のリハーサルがおこなわれました。
さあ、おどろいたのは下界に住んでいる人間たち
です。
十ニ月に雪がふるのは、三十年ぶりのことです。
それも大雪でした。
一月にはいると、毎日毎日雪がふりました。
野も山も雪で真っ白になりました。
一週間でニメートル近い雪がふったのです。
電車もバスも車も動きません。
「雪よ、早くやんでくれー」
人間たちは毎日空をみあげ、ためいきをついて
います。
つづく
「雪んこの舞」は、みほようこの初めての
童話集「風の神様からのおくりもの」に収
録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html
童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。