竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


   竜神になった三郎 5


ななかまどの実が橙色になった、秋のある日。
三郎は、遠くの町へ用たしにでかけました。
その町には、大きな美しい湖、諏訪湖があります。
三郎は、久しぶりに諏訪湖によってみました。
魚でもとっているのでしょうか。
湖には、小さな舟がいくつかういていました。
「なんてきれいだろう」
秋の日をあび、湖はきらっきらっと輝いています。


三郎がぼんやり湖をながめていると、「何をみてい
らっしゃるの」
後でかわいい声がしました。
三郎が後をふりむくと、はっとするほど美しい娘が
立っていました。
真っ黒な長いかみ・色白な顔・赤いくちびる・澄ん
だひとみ・すらりとした体。


     つづく





竜神になった三郎」は、みほようこの二冊目の
童話集「竜神になった三郎」に収録されています。


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童話集「竜神になった三郎」の価格は、
現在 1540円です。