竜神になった三郎

[童話]竜神になった三郎


   竜神になった三郎 13


そんな悪だくみがあるとは知らず、三郎は妻と仲良
く暮らしています。
三郎は妻のことを、「おっかあ」と呼んでいます。
美しい働き者の妻を、「おっかあなんてよぶのはど
うかな」と、ためらっていた三郎も、今では「おっか
あ、おっかあ」とよび、大事にしています。


魔の日曜日がやってきました。
「おっかあ、行ってくるぞ。大きな魚をつってくるか
ら、楽しみにして待っていておくれ」
そういって、三郎は暗いうちに家をでていきました。
「三郎さん、大きな魚をたくさんつってきてね。気を
つけてね、いってらっしゃいー」
妻は、いつものように三郎を見送りました。


     つづく





竜神になった三郎」は、みほようこの二冊目の
童話集「竜神になった三郎」に収録されています。


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童話集「竜神になった三郎」の価格は、
現在 1540円です。